イノベーションを経営に取り入れた魚谷雅彦

26年ぶり、コカ・コーラの日本人社長

日本コカ・コーラで副社長から社長に昇進し、その後数々のヒット商品を世に送り出すとともに名経営者として有名になったのが魚谷雅彦氏です。
魚谷雅彦氏は1954年の奈良県出身で、ライオンに入社後海外留学をしてMBAを取得、ヨーロッパの食品メーカー、クラフト・ジャパンと転職をして日本コカ・コーラの取締役上級副社長となりました。
副社長時代には「爽健美茶」「紅茶花伝」など今も人気のヒット商品を世に送り出していきました。
その実績から2001年には日本人として26年ぶりの代表取締役社長として抜擢され、2006年に現在の役職でもある会長となっています。2007年からはNTTドコモの特別顧問を兼務しつつ、日本の大手企業を支える役目を担っています。

アメリカ型企業スタイルの実践

魚谷雅彦氏がインタビューの中で言っているのが、副社長時代に行なってきた社長代行の仕事と、実際に就任してからの社長業とはプレッシャーが全く違っていたということです。
外資系企業の子会社とであった日本コカ・コーラでは、本社であるアメリカとの連結決済が企業経営においてはかなり大きな意味を持つため、就任したばかりのときには日本時間の夜中に動くアメリカの株式市場を気にして夜も眠れなかったといいます。
社長として心がけていたのはピーター・ドラッカーの言う「マーケティングとイノベーションは企業の柱だ」という考え方だそうで、日本の大企業の経営者がマーケティンfグを市場に売り出すための広告やプロモーションととらえるのに対し、魚谷雅彦氏はそれに企業経営も含めた広い視野での活動とするべきといいます。
留学経験やMBAの取得によって培われた、アメリカ型企業経営スタイルの実践者であったということでしょう。

著書に「こころを動かすマーケティング」があり、人気商品を作り出しそれを適切に販売していくためのイノベーションの手法について独自の理論を展開しています。
発想を生み出すためには常に考え続けるしかないとも語っており、アイディアが思いついたらすぐに書き留めておけるように枕もとなどにはメモ用紙を常備しているのだそうです。
企業が抱える従業員やアルバイト数万人をハッピーにするために、自分が創りださなくてはいけないというふうに追い込んで良いアイディアを出してきたと副社長時代を振り返っています。
大切なのは市場がどんなものを欲しがっているかを見極めることであるといい、価値ある製品を販売するため経営者として正しい目を持つことが大切なのだそうです。